加工技術

材質 + 形状 (質量) + 熱処理スペック (硬さ・浸炭深さ)= 最適な熱処理方法・条件(温度・時間・CP)の確定

ガス浸炭焼入焼戻し
(HCG-HQ-HT. TSH-5200)
SCM415. SCM420. SCr420等の合金鋼をRXガス雰囲気中で850℃~940℃に加熱し、鋼の表面に炭素を侵入させたのち焼入油で急冷(焼入)仕様により有効浸炭深さ0.1~0.4ミリの浅物から1.0~1.4ミリの深物加工が可能
ガス浸炭窒化焼入焼戻し加工
(HCNG-HQ-HT. TSH-5201)
S15C. SPH270・SPH440等の低炭素鋼等をRXガス雰囲気中で860℃~940℃に加熱し、鋼の表面に炭素と窒素を侵入させたのち焼入油で急冷(焼入)仕様により全浸炭深さ0.3~0.7ミリ程度の加工が可能
無酸化焼入焼戻し加工
(HQO-HT. TSH-5102)
S45C,SCM435等の鋼をRXガス雰囲気中で850℃~870℃に加熱・均熱後、焼入油で急冷(焼入)
微浸炭焼入焼戻し加工S22CB・S28CB(ボロン鋼)をRXガス雰囲気中で加熱し、鋼の表面に微量の炭素を侵入させたのち焼入油で急冷(焼入)

熱処理工程の一例

Heat treatment process

STEP 01

製品を熱処理治具にセット

1つの製品につき、数百個から、多いもので一万個以上処理をします。

STEP 02

前洗浄

切削油やプレス油を炭化水素系洗浄剤(真空洗浄機)で洗浄します。

STEP 03

焼入れ

製品の "装入→昇温加熱→浸炭→(焼入)" まで一連の工程をバッチ式ガス浸炭焼入炉で行います。

STEP 03-1

集中管理

熱処理で一番重要なプロセス(温度、時間、CP等)管理をプログラムコントローラを用いて集中管理しています。

STEP 04

後洗浄

焼入時に付着した焼入油を炭化水素系洗浄剤(真空洗浄機)で洗浄します。

STEP 05

焼戻し

焼入した鋼のじん性(ねばり強さ)を持たせると同時に、表面硬さの仕様に調整するため、160℃から600℃の焼戻しを行います。

STEP 06

製造検査

表面硬さと浸炭深さがお客様の要求事項に適合しているか、処理ロットごとに既定の数量を“製造検査”します。
検査合格品が次工程へリリースされます。

STEP 07

箱詰

熱処理治具にセットされた製品を、指定された通箱へ箱詰します。
また、この工程で出荷検査用の試料をランダムサンプリングされます。

STEP 08

出荷検査

表面硬さと浸炭深さがお客様の要求事項に適合しているか、処理ロットごとに既定の数量を“出荷検査”します。検査合格品が出荷許可されます。

STEP 09

荷造り

お客様の納入指示に従い、かんばんを1箱ずつ付け出荷準備します。

STEP 10

出荷

ようやく熱処理完了品がお客様に納品されます。
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